かけ算は九九を覚えるだけではない!

かけ算の第一歩は九九です。九九は覚えるだけですが、実は練習しておくべき問題があります(下記3)。また、今後のために、かけ算のイメージも固めておくほうがいいです。というわけで、目次です。

<目次>
1.九九を覚えさせるときの注意点
2.九九を仕上げよう!
3.【重要】かけ算の仕上げは穴埋め問題!
4.かけ算は「ハンコ」をイメージさせよう!
5.【応用】かけ算をイメージできれば、かんたんな方程式なら解ける!
6.【応用】「〇×2+〇×3=15」の方程式を解けるようにするための練習!
7.【応用】「〇×2+〇×3=15」の方程式を解かせてみよう!


九九を覚えさせるときの注意点

九九はひたすら暗唱させて覚えさせてもいいですし、「九九の歌」などで覚えさせてもいいと思います。
※you tubeで「九九+歌」などで探すとでてきます。

ただ、この際、ひとつ注意してほしいことがあります。
それは、暗記の完成度を高めることです。

「ニイチガニ」「ニニンガシ」「ニサンガロク」のように、順番で言えることができても、「じゃあ、6×4はいくつ?」と聞いても答えられない子どもが多々います。
こうならないように、つぎの順で暗記させるといいでしょう。

1.まずは、「ニイチガニ」「ニニンガシ」「ニサンガロク」と順番通りに覚えさせる(「音」で覚えさせるといいでしょう)。
2.順番通りで覚えたら、ランダムに出題していく。この際、つぎの3つの方法が考えられますが、すべての方法を試すといいでしょう。

・口で「3×2は?」などと聞いていく
・紙に「九九を順番で書いていって」と指示する
・下記にある「表」を印刷して、穴埋させる

いずれも親の手間がかかりますが、ここは子どもだけでは覚えられないので、しっかりと見てあげましょう。

九九を仕上げよう!

子どもに九九を暗記させましたが、これだけでは不十分です。
つぎのように問題を自作して、子どもにさせましょう。
この際、何度か満点をとるまで繰り返し計算させてください。
完成度が高くないと、つぎの割り算で時間がかかってしまうためです。

1.紙に、ランダムに九九を書いていきます。九九は81個しかないので、すぐに書けると思います(もれがないように書いてください)。なお、この際、ボールペンで書くようにしてください。

(例)
・3×4=
・6×7=
・8×9=
・4×7=

2.紙の裏面にも、同じように九九をランダムに書いてください。

これを毎日、子どもにさせましょう。
不正解であれば、別の紙にその間違えた九九を何度も書かせてください。
これを繰り返しているうちに完全に九九を覚えます。

【重要】かけ算の仕上げは穴埋め問題!

九九が完成すれば、つぎは穴埋め問題を解かせます。
なお、ここは今後につながる重要なところなので、絶対に飛ばさないでください。

1.つぎの2つのタイプのかけ算を書いていきます。

・3×□=12
・□×6=54

2.上記1の2つのタイプのかけ算を紙に書いていってください。

3.裏面にも同じ問題を書いていってください。

なお、九九が完成していれば、子どもは速攻で解きます。
1つでも不正解の問題があれば、九九が完成していない証拠です。
上記の九九の仕上げから、やりなおしさせてください。


かけ算は「ハンコ」をイメージさせよう!

ふつうは「×4」は「4をかける」と教えると思います。
しかし、そのように教えると、かけ算の意味がわからないままになってしまいます。
かけ算を「イメージ」できるようにするため、当サイトでは「ハンコ」を使って教えます。
ちなみに、ハンコで教えると、未就学児でも「3×〇+4×〇=35」も解けるようになると思います!

さて、紙に「3×4」と書いてください。
そして、子どもにつぎのように教えてください。

ハンコがある。ハンコには、りんごの絵がある。
「3」は「りんごの絵柄が3個」という意味
・「×4」は「ハンコをポンッと4回押す」という意味

つまり、下図になります。
紙にこの絵を描いてあげましょう。



よって、「3×4」は、つぎの図のようになります。
この絵も紙に描いてあげましょう。



りんごを数えると「12」個ですね。
「3×4=12」となると教えましょう。

なお、すでに九九を覚えている子どもは「そんなことを考えなくても、答えは12じゃん」などと言うと思います。
しかし、かけ算も「イメージ」が大切なので、ハンコで教えるようにしてください。

子どもには「じゃあ、『3×〇+2×〇=15』の〇はいくつかわかる? わからないよね? だからハンコをイメージするようにして」と言えばいいでしょう。

あとは、イメージを固めるために、下記をさせてください。

1.「2×3」など、紙に、かんたんな、かけ算を書く
2.「まずはハンコの絵を描いて」と言う
3.子どもがハンコの絵を描けば、「このハンコを何回ポンッと押すの?」と聞く
4.「3回」と答えれば、ハンコを押したあとの図を書かせる
5.子どもにりんごを数えさせる
6.「2×3=6」となると教える

これができれば、数字を変えて同じことを繰り返しましょう。
子どもは繰り返しているうちに理解していくので、理解しているな、と思っても、数字を変えて説明するといいですよ。

【目標】「▲×●」を、つぎのようにイメージできるようになる。
・「▲」は「ハンコのりんごが▲個」
・「×●」は「ハンコを●回、ポンッと押す」

【練習問題】つぎのようにして、さまざまな、簡単なかけ算を計算させましょう。

(例)紙に「5×2」を書いてください。
そして、子どもに「ハンコのりんごはいくつ?」「ハンコは何回押したの?」と聞いてください。
こどもにかんたんな絵を描かせて、答えを言わせましょう。
なお、この際、かけ算の「イメージ」を固めるために、子どもに絵を描かせること、できるだけ多くのかけ算をさせることの2点を守りましょう。

<練習問題の参考にしてください!>
1×1=1
2×1=2
3×1=3
4×1=4
5×1=5
6×1=6
7×1=7
8×1=8
9×1=9

1×2=2
2×2=4
3×2=6
4×2=8
5×2=10
6×2=12
7×2=14
8×2=16
9×2=18

1×3=3
2×3=6
3×3=9
4×3=12
5×3=15
6×3=18
7×3=21
8×3=24
9×3=27

1×4=4
2×4=8
3×4=12
4×4=16
5×4=20
6×4=24
7×4=28
8×4=32
9×4=36

1×5=5
2×5=10
3×5=15
4×5=20
5×5=25
6×5=30
7×5=35
8×5=40
9×5=45

1×6=6
2×6=12
3×6=18
4×6=24
5×6=30
6×6=36
7×6=42
8×6=48
9×6=54

1×7=7
2×7=14
3×7=21
4×7=28
5×7=35
6×7=42
7×7=49
8×7=56
9×7=63

1×8=8
2×8=16
3×8=24
4×8=32
5×8=40
6×8=48
7×8=56
8×8=64
9×8=72

1×9=9
2×9=18
3×9=27
4×9=36
5×9=45
6×9=54
7×9=63
8×9=72
9×9=81


【応用】かけ算をイメージできれば、かんたんな方程式なら解ける!

子どもに、つぎの問題を考えさせてみましょう!

(問)「〇×3」を計算すると9になりました。〇はいくつだと思いますか。

<注意>
・今の時点では子どもはできないかもしれません。ここは算数の思考力をアップさせるためだけのところなので、子どもが「わからない」と言えば、飛ばして構いません。
・ふつうは「〇×3=9」「〇=9÷3=3」と方程式で解くと思います。しかし、中学受験で算数を勉強しているときに、方程式(数学的な解きかた)を教えるのは得策とはいえません。ハンコで教えることをお勧めします(あとで面積図で解く方法を解説します)。

まずは、「ハンコに、いくつ、りんごの絵があると思う?」と聞いてください。

〇個ですが、〇がよくわからなくて、答えられないと思います。
「〇×3の〇のほうが、りんごの絵の数だったよね。でも、〇って何だろう。〇って、いくつかわからないってことなんだよ。とりあえず『?』にでもしておくよ。すると、こういうハンコになるよね」と言いつつ、紙につぎの絵を描いてください。
この際、比較対象として、具体的な数字があるハンコを描くといいでしょう。



つぎに「ハンコは、何回、ポンッと押せばいいの?」と聞いてください。
「3回」と答えられればいいのですが、「〇」や「?」で頭がいっぱいで答えられないかもしれません。
そのときは、紙に「5×3」と書いて、「何回ハンコを押すんだっけ?」と、かんたんな数字を使って思い出させてください。
そうすれば「3回」と答えると思います。
その後、あらためて紙につぎのものを書いて、「ハンコは、何回、ポンッと押せばいいの?」と聞いてください。



「3回」と答えられると思います。
そして、実際に、紙に「ハンコを押した絵」を描いてあげてください。
「?」の絵柄のハンコを3回押すわけなので、つぎのようになります。



さて、ここでハンコの図を指して「ここにあるりんご、ぜんぶでいくつあると思う?」と聞いてください。
「9」と答えられればいいのですが、よくわからないという顔をするかもしれません。
そこで、「『4×3=12』は、ハンコに4個のりんごの絵があって、それを3回ポンと押すんだったよね。りんごの絵は全部でいくつになった?」と聞いてください。
「12」と答えると思います。
そのとき、すかさず「『〇×3=9』なわけだからりんごはぜんぶでいくつになる?」と聞いてください。
「9」と答えると思います。

ここからが肝心です。
子どもに「ハンコなんだから、この3つ(ハンコの跡)まったく同じだよね?」と言ってください。
そして「もし、左端のハンコのりんごの絵が1つだったら、ほかのハンコの跡はどうなると思う?」と聞いてください。
ハンコの跡で、すべて同じなのだから、つぎのようになると気がつくと思います(気がつかなければ、そう教えてください)。
その後、「でも、これだと、りんごの数は全部で3つだよね。いま、全部で9個なのでちがうよね」と言ってください。



つぎは、左端のハンコの跡にりんご2個を描いてください。
「ハンコの跡だから、ほかのハンコの跡もリンゴ2つになるよね」と言いつつ、ほかのハンコの跡にもりんご2個を書きこんでください。
その後、「これも、りんごの数が6になるからダメだよね」と言ってください。



最後に、りんごが3個の図を描いてください。
「ハンコの跡だから、ほかのハンコの跡もリンゴ3つになるよね」と言いつつ、ほかのハンコの跡にもりんご3個を書きこんでください。
その後、「これだと、りんごの数は9個になるよね。これだよね!」といってください。



そして、「〇はいくつになる?」と聞いてください。
「3」と答えると思います。
答えられなければ「流れ」を復習するためにも、もう一度、説明してみてください。

もう一度、数字を変えて同じように説明してください。これで理解できなければ、時期尚早だったのかもしれません。もしくは、この考え方があわなかったのかもしれません。ここの話は飛ばしてください。
※この考え方があわなくても「面積図」という考えたかもあるのでご安心ください。面積図についても当サイトで解説しています。

【目標】「〇×3=9」のような方程式が解ける。

【練習問題】つぎの方程式を解かせてください(ハンコの図を描かせて考えさせてください)。
あくまで、ここはかけ算のイメージを固めるのが目的です。係数が大きい方程式を解かせる必要はありません。

・〇×2=4
・〇×2=6
・〇×2=8
・〇×2=10

・〇×3=6
・〇×3=9
・〇×3=12

・〇×4=8
・〇×4=12

・〇×5=10
・〇×5=15


【応用】「〇×2+〇×3=15」の方程式を解けるようにするための練習!

方程式ができるようなら、さらに難しい方程式を解かせてみましょう。
その前段階の問題です。

(問)「3×3+3×2」のハンコの図を描いてみましょう。

<注意>
ここも算数の思考力をアップさせるためだけのところなので、子どもが「わからない」と言えば、飛ばして構いません。
・ふつうは同類項でまとめると考えると思いますが、中学受験で算数を勉強しているときに、数学的な解きかたを教えるのは得策とはいえません。ハンコで教えることをお勧めします。

子どもの手が止まると思います。
何がわからないのかというと「+」です。
そこで、「じゃあ、『3×2』のハンコの絵を描いてみて」と紙に絵を描かせてください。
子どもが絵を描くと「つぎは、『3×3』のハンコの絵を描いてみて」と絵を描かせてください。
なお、この際、最初の絵からすこし間をあけたところに、絵を描かせてください。
※もしわからないようなら、「3×2」は「りんごの絵が3つあるハンコを2回押した」、「3×3」は「りんごの絵が3つあるハンコを3回押した」と教えてあげてください。



「『3×3+3×2』だから、この2つのハンコの跡を『+』にすればいいんだ」と教えてあげてください。



さらに続きます。

(問)「3×3+3×2」は、りんごの絵が3つあるハンコを何回押したのでしょうか。

「『3×』だから、両方とも同じハンコだよね。りんごの絵が3つのハンコ」と念押ししてください。

そして、つぎが肝心です。
つぎの図を見せながら「ハンコの跡はいくつある?」と聞いてください。



「5」と答えるのではないでしょうか。
※答えられないのならば「『3×2』でハンコを2回押したんだよね。つぎに『3×3』でハンコを3回押したんだよね。だから、合わせて5回じゃない?」と言うといいでしょう。

子どもの顔を見てわかっていなさそうなら、別の例で説明してあげてください。

(問)「2×3+2×2」は、( )個のりんごの絵があるハンコを( )回ポンと押したということ。( )はいくつ?

考え方です。

・「2×3」と「2×2」のそれぞれのハンコの絵を描かせます。
・「2個のりんごの絵があるリンゴだよね」と教える
・「ハンコの跡はぜんぶ同じだよね。ハンコの跡はいくつある?」と聞く。
・「5」と教える

ここがわからないようなら、何度か練習してください。

【応用】「〇×2+〇×3=15」の方程式を解かせてみよう!

つぎの問題を解かせてみましょう。

(問)〇×2+〇×3=15

まずは「〇×2を、ハンコの図にして」と言ってください。
子どもはすでに「〇×」のハンコを描いているので、かんたんに描くと思います。



間をあけて、その隣に「〇×3を、ハンコの図にして」と言ってください。



これら2つを合わせるわけなので、つぎの図になります。



同じ絵柄(「?」のこと)なので、すべて同じハンコです。
同じハンコを5回押したのと同じなので「〇×5」にできると教えてください。
よって「〇×5=15」となります。

あとは先ほど学習したのと同じです。
すべて同じハンコなので、もしハンコのりんごが1個だったとしたら、から考えます。

<りんご1つの場合>
同じハンコなので、ハンコのりんごが1つだとしたら、りんごは全部で5個になります。全部で15個なので、りんご1つではありません。



<りんご2つの場合>
同じハンコなので、ハンコのりんごが2つだとしたら、りんごは全部で10個になります。全部で15個なので、りんご2つではありません。



<りんご3つの場合>
同じハンコなので、ハンコのりんごが3つだとしたら、りんごは全部で15個になります。これが答えですね。



よって、〇は3になります。

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