かんたんな時刻と時間の計算からはじめよう!(●分前、●分後)

かんたんな時刻と時間の計算(●分前、●分後)を教える方法を解説しています。

<目次>
1.学習内容のまとめ
2.かんたんなケースで「●分後」を計算できるようにしよう!
3.かんたんなケースで「●時間後」を計算できるようにしよう!
4.かんたんなケースで「●分前」を計算できるようにしよう!
5.かんたんなケースで「●時間前」を計算できるようにしよう!
6.時刻と時計の計算の演習!
7.「●時間▲分後」とするだけで、できなくなるから演習!
8.総合演習で、かんたんな時間の計算をできるようにしよう
9.試しに時間の概念を教えてみよう!


学習内容のまとめ

「10分後」
「15分間」

大人にとってはかんたんな計算ですが、小さな子どもにはかなり難しく感じます。
「こんな、かんたんなことなのに…。何が難しいのだろう?」と思うかもしれませんが、子どもは形がある物でないと、なかなか理解できません。時間のような形がない概念は、なかなか理解できないのです。

とはいえ、みなさんが何の苦労もなく「10分後」「5分前」などがわかるように、小学校に任せておけば、そのうち時刻と時計はわかるようになります。

ただ、小学校に任せると、小3まで待たないと時刻と時間ができるようにはなりません。
当サイトを利用しているかたは先取り学習をしていると思うので、遅すぎると感じると思います。

また、小学校の教えかたは効率がかなり悪いので、できるようになるまで時間がかなりかかりますし、未就学児だと理解できないかもしれません。

というわけで、当サイトでは、未就学児でもすぐにできるようになる、オリジナルの方法をお教えします。

<学習内容のまとめ>
・●分後、●分前
・●時間後、●時間前
・●時間▲分後、●時間▲分前
※午前と午後はありません。分から時間にまたぐ計算もありません(たとえば「8時56分の23分後」のような計算はありません)

なお、小1の「2桁の足し引き」「時刻と時計」ができることが前提です。もしまだ学習させていないのであれば、小1のページを開いて、先に学習させてください。

<アナログ時計は必要最小限に!>
アナログ時計を使う教えかたもあるようですが、わたしは必要最小限しか使いません。なぜなら、長針と短針では進みかたが異なる(短針は12進法で、長針は60進法)、メモリが読みにくい、と子どもにとっては難しいためです。
ただ、視覚的に「60分になると0分になる」はわかりやすいので、デジタル時計をメーンに、たまにアナログ時計を使って教えていきます。


かんたんなケースで「●分後」を計算できるようにしよう!

子どもはまだ時間の概念があやふやです。
いきなりすべてを学習させるのは難しいので、まずは、「●分後」をわかるようにしましょう。

・紙を用意してください。
・紙の左上に、デジタル時計の形式で「8:07」と書いてください。

用意ができれば、子どもにまず「時間が経つということは、数字がどうなるんだっけ?」と聞いてください。
「数字が増える」と答えると思います。
そこで、すかさず、紙に「10ふんご」と書いて、「『後』は時間が経ったってこと。だから、10分後は『10分だけ時間が過ぎたってこと』」と教えてください。

そして「じゃあ、8:07の10分後は?」と聞いてください。

はじめは答えられないかもしれません。
そこで、つぎのように1つずつ確認してください。

・「時間が経つと、数字は増えるんだった? 減るんだった?」
・「8:07から10分だけ時間が過ぎたってことだよね?」

そして「10分後は10分だけ時間が経ったってことだから、数字を増やすんだよね。だから『7+10=17』。答えは8:17」と教えて、「8:10」の下に「8:17」を書かせてください。

つぎに「じゃあ、8:17の10分後は?」と聞いてください。

答えられないのなら、先ほどと同じように説明してください。
そして、答えの「8:27」は「8:17」の下に書かせてください。

また「じゃあ、8:27の10分後は?」と聞いてください。

答えられないのなら、先ほどと同じように説明してください。
そして、答えの「8:37」は「8:27」の下に書かせてください。

これを「8:57」まで続けてください。
子どもの出来が悪ければ、別の紙の左上に「10:04」と書いて、「10分後、さらにその10分後」と計算させてください。

繰り返すことが大切です。子どもができるようになるまで、何度も繰り返してください。

ただ、このとき60分を超えないようにしてください。60分を1時間にする話はあとで学習します。(それよりもまずは「後」をしっかりできるようにしてください)。

ちなみに「時間軸を使って、時間の概念を教えたほうがいいのでは?」と思うかもしれません。

もちろん、教えても構いません。
しかし、まだ時間の概念が理解できないと思います。学習が進んで理解してから時間軸を教えたほうが効率的なので、あとまわしにしているだけです。

【目標】●分後がわかる。具体的にはつぎの2つがわかる。
・●分後は、「●分だけ時間が過ぎた」
・時間が過ぎたということは、足せばいい


かんたんなケースで「●時間後」を計算できるようにしよう!

先ほどと同じです。
まずはつぎのように準備してください。

・紙を用意してください。
・紙の左上に、デジタル時計の形式で「1:07」と書いてください。
・その下に「1じかんご」と書いてください。

用意ができれば、「『後』は時間が経ったってことだよね。だから、1時間後はどういう意味?」と聞いてください。

「1時間だけ時間が過ぎたってこと」と答えると思います。
「じゃあ、1:07の1時間後は? 紙に書いて」と言ってください。
子どもができないようなら、つぎのことを教えてください。

<復習>
・デジタル時計は「時間:分 秒」の順になっていること

そして「1時間後は1時間だけ時間が経ったってことだから、数字を増やすんだよね。だから『1+1=2』。答えは2:07」と教えてください。そして、「1:07」の下に「2:07」を書かせてください。

つぎに「じゃあ、2:07の1時間後は?」と聞いてください。

答えられないのなら、先ほどと同じように説明してください。
そして、答えの「3:07」は「2:07」の下に書かせてください。

これを「12:07」あたりまで続けてください。

先ほどと同じように、繰り返すことが大切です。子どもができるようになるまで、何度も繰り返してください。

【目標】●時間後がわかる。具体的にはつぎの2つがわかる。
・●時間後は、「●時間だけ時間が過ぎた」
・時間が過ぎたということは、足せばいい


かんたんなケースで「●分前」を計算できるようにしよう!

先ほどの続きです。
つぎに、「●分前」を教えます。

・紙を用意してください。
・紙の左上に、デジタル時計の形式で「8:57」と書いてください。

そして、子どもに「時間が経つということは、数字がどうなるんだっけ?」と聞いてください。
「増える」と答えると思います。
そこで、すかさず、つぎのように言ってください。

・減らすときもあるんだ
・たとえば8:57から10分減らすと8:47だよね
・10だけ減っているとき、10分「前」と言うんだ

丸暗記に近い教えかたですが、まずは、このように教えるといいでしょう。
なぜ、このような教えかたのほうがいいのでしょうか。
それは、小さな子どもには「時間をさかのぼること」が理解しにくいためす。

そこで、まずは機械的に計算できるようにします。
※よって、時間軸を理解できた子どもには「『前』は過去」などと教えても構いません。

というわけで、「8:57の10分前は? 8:57の下に書いて」と言ってください。

「『前』だから引けばいいんだよね。だから、8:47だよね」と教えてください。
つぎは「8:47の10分前は? 8:47の下に書いて」と言ってください。

これを繰り返して、8:07まで計算させてください。

なお、このとき0分を超えないようにしてください。0分より前の話はあとで学習します。(それよりもまずは「前」をしっかりできるようにしてください)。

【目標】
・●分前がわかる。●分前は、●だけ引けばいい


かんたんなケースで「●時間前」を計算できるようにしよう!

先ほどと同じです。
まずはつぎのように準備してください。

・紙を用意してください。
・紙の左上に、デジタル時計の形式で「12:07」と書いてください。
・その下に「1じかんまえ」と書いてください。

用意ができれば、「『前』は引けばいいんだよね。じゃあ、12:07の1時間前は? 紙に書いて」と言ってください。
子どもができないようなら、つぎのことを教えてください。

<復習>
・デジタル時計は「時間:分 秒」の順になっていること

そして「1時間前は1時間だけ引けばいいんだよね。だから『12−1=11』。答えは11:07」と教えてください。そして、「12:07」の下に「11:07」を書かせてください。

つぎに「じゃあ、11:07の1時間前は?」と聞いてください。

答えられないのなら、先ほどと同じように説明してください。
そして、答えの「10:07」は「11:07」の下に書かせてください。

これを「1:07」あたりまで続けてください。

先ほどと同じように、繰り返すことが大切です。子どもができるようになるまで、何度も繰り返してください。

【目標】
・●時間前がわかる。●時間前は、●を引けばいい


時刻と時計の計算の演習!

ここまでできれば演習をしましょう。
あとは、たし算とひき算の話になります。

紙に「6:12」と書いてください。
そして、つぎの計算をさせてください。

(1)5分後
(2)9分後
(3)10分後
(4)22分後
(5)39分後

答えは以下ですね。

(1)12+5=17なので、「6:17」
(2)12+9=21なので、「6:21」
(3)12+10=22なので、「6:22」
(4)12+22=34なので、「6:34」
(5)12+39=51なので、「6:51」

ちなみに、不正解の問題があれば、つぎの計算がわかっていない可能性もあります。復習させましょう。

(1)2桁+1桁のたし算(繰り上がりなし)
(2)2桁+1桁のたし算(繰り上がりあり)
(3)2桁+10のたし算
(4)2桁+2桁のたし算(繰り上がりなし)
(5)2桁+2桁のたし算(繰り上がりあり)

紙に「7:38」と書いてください。
そして、つぎの計算をさせてください。

(1)5分前
(2)9分前
(3)10分前
(4)22分前
(5)19分前

答えは以下ですね。

(1)38−5=33なので、「7:33」
(2)38−9=29なので、「7:29」
(3)38−10=28なので、「7:28」
(4)38−22=16なので、「7:22」
(5)38−19=19なので、「7:19」

ちなみに、不正解の問題があれば、つぎの計算がわかっていない可能性もあります。復習させましょう。

(1)2桁−1桁のひき算(繰り下がりなし)
(2)2桁−1桁のひき算(繰り下がりあり)
(3)2桁−10のひき算
(4)2桁−2桁のひき算(繰り下がりなし)
(5)2桁−2桁のひき算(繰り下がりあり)

「●時間▲分後」とするだけで、できなくなるから演習!

つぎは「時間」もいれます。
大人にとっては先ほどと同じように思いますが、たったそれだけのことでできなくなる子どももいます。
とはいえ、繰り返し訓練しているとできるようになるので、「繰り返し」が大切です。

紙に「6:03」と書いてください。
そして、つぎの計算をさせてください。

(1)1時間6分後
(2)1時間8分後
(3)2時間10分後
(4)2時間22分後
(5)1時間29分後

答えは以下ですね。

(1)
・時間:6+1=7
・分:3+6=9
よって、「7:09」

(2)
・時間:6+1=7
・分:3+8=11
よって、「7:11」

(3)
・時間:6+2=8
・分:3+10=13
よって、「8:13」

(4)
・時間:6+2=8
・分:3+22=25
よって、「8:25」

(5)
・時間:6+1=7
・分:3+29=32
よって、「7:32」

紙に「7:47」と書いてください。
そして、つぎの計算をさせてください。

(1)1時間6分前
(2)2時間8分前
(3)1時間10分前
(4)2時間23分前
(5)1時間19分前

答えは以下ですね。

(1)
・時間:7−1=6
・分:47−6=41
よって、答えは「6:41」です。

(2)
・時間:7−2=5
・分:47−8=39
よって、答えは「5:39」です。

(3)
・時間:7−1=6
・分:47−10=37
よって、答えは「6:37」です。

(4)
・時間:7−2=5
・分:47−23=24
よって、答えは「5:24」です。

(5)
・時間:7−1=6
・分:47−19=28
よって、答えは「6:28」です。

総合演習で、かんたんな時間の計算をできるようにしよう

ここまでできれば、あとは特訓あるのみです!

訓練の例を紹介します。

1.まずは、紙に「6:03」と書かせてください。
2.子どもに「10分後は?」と聞いて、答えを紙に書かせてください(6:03の下)。
3.子どもは「6:13」と書くと思います。
4.子どもに「5分前は?」と聞いて、答えを紙に書かせてください(6:13の下)。
5.子どもは「6:08」と書くと思います。
6.子どもに「1時間3分後は?」と聞いて、答えを紙に書かせてください(6:08の下)。
7.子どもは「7:11」と書くと思います。

このような感じで、時刻を書かせていくといいでしょう。
この際、「60分→1時間」にならないようにしましょう(例:「6:59」の5分後)。あとで学習するためです。

試しに時間の概念を教えてみよう!

「●分後」「●分前」を教えたあと、子どもに余裕がありそうならば、試しに時間の概念を教えてみるといいでしょう。

具体的には、時間軸を使って「過去」「現在」「未来」の関係を教えたり、日常生活で「(デジタル時計を見ながら)いま、7:30だよね。食事を食べ終わったのは7:20。前のことだから、10分前だよね」と教えたりするといいでしょう。

この際、子どもにとっては、「まだ時間の概念は難しい」と頭の片隅に入れておいてください。
そして、絶対に無理はさせないでください。

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