中学受験と高校受験の比較

中学受験と高校受験の比較をしています。

<目次>
1.中学受験と高校受験の費用の比較
1−1.中学受験と高校受験の塾の費用の比較
1−2.【前提1】中学受験と高校受験ともに難関を目指すと高額になる
1−3.【前提2】中学受験と高校受験ともに個別授業は高額になる
1−4.【前提3】家庭によって受験にかける費用は異なる
1−5.中学受験と高校受験の費用は100万円ほどちがう!
1−6.中学校と高校の学費の比較

2.中学受験と高校受験の難易度の比較
2−1.しんどさがちがうので、難易度の比較はできない
2−2.子どもの適性を見て中学受験と高校受験のどちらかにするのかを決めよう!

3.中学受験が有利な点
3−1.中学受験には内申書の影響が「ほぼ」ない
3−2.中学受験は、親が子どもの勉強に関与できる
3−3.最高峰の大学を目指す場合は、中学受験が有利

4.高校受験が有利な点
4−1.高校受験は子どもの成長を待てる!
4−2.小学校の生活で無理が生じない!
4−3.公立高校の入試問題はそれほど難しくない
4−4.内申書制度の価値は子どもによって変わる
4−5.さまざまな家庭環境の子どもと知り合うことができる


中学受験と高校受験の費用の比較

進学にかかる費用は、おもにつぎの2つです。

・受験にかかる費用(塾の費用)
・授業料(中学校と高校の費用)

ここでは、これら2つの費用について比較しています。

中学受験と高校受験の塾の費用の比較

まずは、中学受験と高校受験の塾の費用の比較です。

【前提1】中学受験と高校受験ともに難関を目指すと高額になる

中学受験と高校受験、いずれの場合も難関を目指すと高くなります。

・難関校 → プロ講師でないとうまく教えられない → 高コスト → 授業料も高くなる
・それ以外の学校 → 大学生でも教えられる → 低コスト → 授業料は高くならない

つまり、中学受験と高校受験の塾の費用を比較するとき、目指す学校の偏差値帯を同じにしないと比較になりません。

【前提2】中学受験と高校受験ともに個別授業は高額になる

中学受験と高校受験、いずれの場合も集団授業か個別授業かで費用が異なります。

・集団授業 → 低コスト → 授業料はおさえられる
・個別授業 → 高コスト → 授業料は高くなる

中学受験の集団授業の塾の費用と、高校受験の個別授業の費用を比較しても意味はあまりないといえます。
中学受験と高校受験の費用を比較するときには、授業形態を同じにしましょう。

【前提3】家庭によって受験にかける費用は異なる

同じような世帯年収でも家庭ごとにお金のかけかたがちがうので、受験にかかる費用も異なります。

<教育費が高額な家庭>
・個別授業の塾に通う
・家庭教師を雇う

<一般的な家庭>
・集団授業の塾に通う

また、はじめは教育費をかけるつもりはなかったのに、「子どもが難関校を受けたいと言い出す」などで教育費が増大することもあります。

中学受験と高校受験の費用は100万円ほどちがう!

具体的な金額です(目安)。
高校受験も案外かかりますね。

・中学受験は300万円(小4から通塾)
・高校受験は200万円(中1から通塾)

ちなみに、前述の前提3つを一切考慮していません。
目安にすぎません。

中学校と高校の学費の比較

中学校と高校の学費の比較です。
施設費、寄付などもかかることがありますし、定期代、部活費などは個人によってちがいます。ざっくりとした目安なのでご了承ください。

・公立中学校と公立高校:100万円
・公立中学校と私立高校:300万円
・中高一貫校:600万円

※高校無償化が利用できる場合は、もちろん、ここにある学費よりも安くなります。

中学受験と高校受験の難易度の比較

高校受験よりも中学受験のほうが難しいと言われていますが、本当にそうでしょうか。

しんどさがちがうので、難易度の比較はできない

中学受験は3科目もしくは4科目が主流です。
一方、公立高校の受験は5科目で、内申書で副科目も評価されます。

<中学受験>
・算数、国語、理科
・算数、国語、理科、社会

<高校受験(公立高校)>
・算数、国語、理科、社会、英語
・体育、音楽、技術・家庭、美術

要は、つぎではないか、と思います。

・中学受験は科目が少ないので、1科目にかけられる時間が多くなる
・特に算数が難化する
・算数と中学数学の比較をもってして、中学受験が難しいと主張する(算数のほうが遥かに難しいのは事実)

公立高校の受験は、「日々の授業で媚びを売らないといけない」「まんべんなくできないといけない」という、しんどさ。
中学受験は、科目数が少なくても突き抜けないといけないしんどさ。

しんどさがちがうので、難易度の比較はできないと思います。

子どもの適性を見て中学受験と高校受験のどちらかにするのかを決めよう!

中学受験と高校受験の難易度は単純に比較できないので、子どもの適性を見極めて中学受験と高校受験のどちらかにするか決めることが大切だと思います。

・まんべんなく勉強するのが得意 → 高校受験がいいかもしれない
・特定の科目において突き抜けてできる → 中学受験がいいかもしれない

とはいえ、中学受験は小3の2月からのスタートが主流なので、「子どもの適性を見極めてからの通塾」はできません。
通塾してある程度時間が過ぎてから、中学受験か高校受験のどちらかにするのかを決めるといいのではないでしょうか。

中学受験が有利な点

高校受験と比べて、中学受験が有利な点です。

中学受験には内申書の影響が「ほぼ」ない

中学受験では、内申書は「ほぼ」ありません。
「ほぼ」と書いたのは、中学受験にも調査書(公立中高一貫校では、報告書)が必要になることがあるためです。
特に出席日数は見られるので注意しましょう。

ちなみに、内申書制度を軽く見ているかたたちもいるようですが、定期テストで100点でも「4」をつけられた、と愚痴っているひとがいたと聞いたことがあります。
このような理不尽な対応をされることもあります。
「試験で取り返せばいい」と思うかたもひょっとしているかもしれませんが、先生に理不尽なことをされると子どもにいくら学力があっても、「授業が苦痛になる → 前のめりで授業を受けることができなくなる → 内申点が悪くなる」こともあります。子どもは弱いので心がぽっきりと折れてしまう可能性ですらあります。
内申書制度を甘く見てはいけないと思います。

中学受験は、親が子どもの勉強に関与できる

中学受験は、高校受験や大学受験に比べるとかなり有利な点があります。
それは、親が子どもの勉強に関与できることです。

・親が学習習慣をつけられる
・わからないところを教えられる
・親が子どもの勉強の進捗の管理などができる

親が子どもの成績を引き上げたいのならば、中学受験を視野にいれたほうがいいかもしれません。

・親が子どもの勉強に関与すると、子どもの自立心が育たない?

親が子どもの勉強に関与すると、子どもの自立心が育たないと言うひとたちがいます。
本当でしょうか?

親が子どもの勉強に関与していない家庭が圧倒的多数です。そういう家庭のお子さんはすべからく自立心があるのでしょうか?

ありませんよね。
もし自立心があるのならば、日本人みんなに海外の有名大学に入れるだけの学力がありますから。

「親が子どもの勉強に関与すると失敗する」はおかしな意見です。

・親が子どもの勉強に関与するのはズルい?

ズルいと思うのは、ゆとり教育の影響なのでしょうか。
世の中、競争です。
しかも、世界人口はあり得ないペースで増加しています。
それなのに、よくそんな呑気でいられるよな、と、わたしは思います。

・ただし、やりかた次第! 向き不向きもある!

では、親が子どもの勉強に関与したほうがいいのでしょうか。

どのようなことでも、やりかた次第です。
また、向き不向きもあります。

子どもが小さなうちに、一度、勉強に関与してみてうまくいけば続行、うまくいかなければやめるとすればいいのではないでしょうか。

・小学生のうちに高校受験の勉強をさせれば中学受験のメリットではなくなる

親が関与できるうちに高校受験の勉強をしてしまえば、「親が子どもの勉強に関与できる」という中学受験のメリットは、中学受験だけのメリットではなくなります。
ただ、そういう風にしている家庭は極めて少ないと思います。

最高峰の大学を目指す場合は、中学受験が有利

少子高齢化で、年々、人口が減少していて大学受験は易化しています。
将来、大学の統廃合で大学の合格枠が激減しない限り、この傾向は続くと思われるので、「大学合格のための中学受験」は今の時代にはそぐわないかもしれません。
ただ、つぎのケースだと中学受験が有利になると思います。

1.エスカレーター式の難関私立大の大学付属
2.東大の理3を頂点とする難関国立大の医学部

上記1はわかると思います。
上記2ですが、大学の偏差値によってグループを分けしてみました。
※ふつうの子どものケースです(神童は除外しています)。なお、偏差値での比較はできません。あくまで目安です。

(グループA)偏差値測定不能
(グループB)偏差値70
(グループC)偏差値60
(グループD)偏差値50

グループC、グループDであれば高校受験からでも十分間に合うと思います。
グループBは中学受験をして難関の中高一貫校に入るほうがいいかもしれませんが、高校受験からでも間に合うと思います。

ただ、グループAだけは、中学受験から難関の中高一貫校に入れたほうがいいと思います。膨大な量の勉強を強いられるため、できるだけはやい時期から勉強したほうが負担が分散されるためです。

というわけで、東大の理3などを目指す場合は中学受験、それ以外ならば高校受験の選択肢もありだよな、と思います。

高校受験が有利な点

中学受験と高校受験を比べて、高校受験が有利な点です。

高校受験は子どもの成長を待てる!

難関中の国語の入試問題には、精神年齢が高くないと解けない問題もあります。
つまり、早熟な子どもでない限り、無理をしてでも小6までにそのレベルまで引き上げないといけません。
一方、高校受験の場合は、子どもは十分に成長しているにで早熟ではなくても十分に戦えます。

小学校の生活で無理が生じない!

中学受験の勉強をしていると、どうしても小学校の授業が退屈になります。また、「書ける漢字を数十回か書かされる」という苦行としか思えない宿題を課されることもあります。
何より、受験期で1秒でも惜しいときに、「理社のレポートを書く」という時間がかなりとられる宿題が課されることもあります。

ほかにも、中学受験では睡眠時間を削って勉強する家庭が少なからずあるそうですが、高校受験ではそこまでしなくても難関といわれる高校に合格できます。

これはあくまで一例にすぎませんが、中学受験では小学校の生活に無理が生じる場合があります。
もちろん高校受験でも配慮しない先生もいますが、高校受験のほうが無理をしない生活を送ることができます。

公立高校の入試問題はそれほど難しくない

受験科目数が多いだけに、公立高校の入試問題はそれほど難しくありません。
自校作成問題も同様です。
まんべんなく勉強できる子どもだと高校受験のほうが有利ですし、何より学校生活と受験の両立をしやすいです。

内申書制度の価値は子どもによって変わる

高校受験には内申書制度があります。 内申書の評価は不透明で、先生の好みでいくらでも点を変えられるため、学力がそれほど高くなくても先生に媚びへつらうのが上手であれば高校受験だと得します。

さまざまな家庭環境の子どもと知り合うことができる

高校受験よりも中学受験のほうが費用がかかりますし、中高一貫校の学費は高額です。
一般的なサラリーマンではその金額を支払うことが難しいため、中高一貫校には裕福な家庭が多いと言われています。
つまり、経済力も学力も同じような同質な子どもが集まっているといえます。

一方、高校受験を選んだ場合、公立中学校に通うことになりますが、経済的に苦しい家庭の子どももいますし、裕福な家庭の子どももいます。学力差もあります。
高校受験をして、私立高校を選んだ場合、高校からは中高一貫校とさほど変わらないと思いますが、公立高校を選んだ場合は学力差はありませんが、経済力の差は相変わらずあります。

社会に出てからのことを考えると、同質な子どもしかいない中高一貫校よりも多様性がある公立中学校のほうが良いと考えることもできます。

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