受験算数の先取り学習のメリットとデメリット

受験算数の先取り学習のメリットとデメリットを紹介しています。

<目次>
1.受験算数の先取り学習のメリット
1−1.ライバルに圧倒的な差をつけることができる!
1−2.算数の思考力がアップして、現学年の応用問題も解けるようになる!
1−3.「浮いた時間」を受験勉強の負担軽減やほかの科目にまわせる!
1−4.難関中の入試対策ができる!
2.受験算数の先取り学習のメリット(総評)

3.受験算数の先取り学習のデメリット
3−1.受験算数の先取り学習で、破綻するリスクがある
3−2.受験算数は教えるのが難しい!
3−3.大手塾に入塾するには調整が必要!
3−4.中学受験でそこまでする必要はない!
3−5.【番外編】デメリットではないもの
4.受験算数の先取り学習のデメリット(総評)

5.受験算数の先取り学習は戦略の1つにすぎない!


受験算数の先取り学習のメリット

受験算数の先取り学習のメリットです。

ライバルに圧倒的な差をつけることができる!

入塾後、先取り学習をしていない子どもたちは、「授業を聞く」「宿題をする」だけで時間がとられます。
一方、先取り学習で基本だけでもおさえておくと、つぎのような流れになります。

・塾では先取り学習と同じことを勉強するので、記憶が強化される
(例)先取り学習で「旅人算」を学習していたとします。すると、塾の旅人算の授業を聞いているだけで、復習になります。

・塾の宿題は瞬殺。しかも復習にもなる。応用問題や、さらなる先取り学習に時間を割ける
(例)旅人算の宿題は瞬殺。それだけではなく旅人算の復習にもなります。また、旅人算の応用問題を解く時間、さらなる先取り学習の時間が捻出できます。

ライバルと圧倒的な差ができるわけですね。

ちなみに、12年前の算数の勉強法の本にも同じことがありました(著者の公式サイトに本の内容がありました)。

先取りの目的は「受験勉強全体の効率化」です。先取りを破綻なく進められれば「塾の授業・課題が復習の役割を果たす→塾の課題にかかる時間が短縮されて余剰時間が生まれる→その時間をさらに先取りに充てられる」というサイクルが生まれます。そして、この「常に先行投資を繰り返す」というサイクルが加速されれば、他の受験生に対して圧倒的な格差を作ることができます。
引用:https://www.kumano-takaya.com/blank-4

昔から先取り学習のメリットについては知られているようです。

算数の思考力がアップして、現学年の応用問題も解けるようになる!

受験算数を単に進めるのではなく、「理解」させることができれば、算数の思考力がアップします。
いまいち理解できなかった現学年の応用問題も、きちんと解けるようになります。

「浮いた時間」を受験勉強の負担軽減やほかの科目にまわせる!

時間がたっぷりある低年齢のうちに受験算数の先取り学習をしておけば、「浮いた時間」ができます。

(例)小2までに、小6までの受験算数の基本が終わる → 小4から小6までの算数の授業の時間は浮く!

小5以降の負担をかなり減らせます。中学受験では「午前1時まで勉強」などの話もあるようですが、それを避けることもできるわけですね。
※ただし、競争がさらに激化したら、どうなるかわかりません…。

ほかにも、一番時間がかかる算数の勉強の半分は終わっているわけなので、ほかの科目に時間を割くこともできます。

難関中の入試対策ができる!

ものすごくかんたんな例で考えてみます。

1.足し算の問題(例:6+8)
2.引き算の問題(例:17−9)
3.かけ算の問題(例:4×9)
4.わり算の問題(例:64÷8)
5.四則演算の問題(例:6+7×6−9)
6.四則演算の応用問題(例:3+□×4=15)

まずは、それぞれの単元を学習します。
上記1から4までですね。

それができれば、混合問題を解きます。
上記5ですね。

最後に応用問題を解きます。
上記6ですね。

ふつうのカリキュラムだと、上記1から4までで受験期、かろうじて上記5ができるようになって入試をむかえるという感じになると思います。

ふつうの学校ならばそれで十分だと思います。
しかし、難関中だと話は別です。
上記6のような問題が出題されるだけではなく、ほかの受験生は解きますから。

つまり、ふつうのカリキュラムだと、難関中で合格点をとるのは難しいといえます。

そこで、先取り学習です。
上記1から4までをはやい段階で終えてしまって、上記5と6に時間を割きます。
このようにすることで、難関中の問題を解く時間が確保できるようになるわけですね。

受験算数の先取り学習のメリット(総評)

難関中を目指す場合は、先取り学習をしていると、1.授業や宿題が復習になって定着率が高くなる、宿題も瞬殺で時間的なゆとりができて応用問題や、さらなる先取り学習にも着手できる、2.小5の終わりに一通りの勉強が終わると小6に応用問題を解く時間ができる、という2点で有効な戦略と思います。

難関中宇を目指すわけではない場合も、受験期からはじまる過酷な受験勉強の負担を減らすことができるというメリットがあります。

受験算数の先取り学習のデメリット

受験算数の先取り学習のデメリットです。

受験算数の先取り学習で、破綻するリスクがある

先取り学習とは、ほかの子どもがする学習を先に済ませまることです。つまり、先取り学習が進めば進むほど、子どもの負担は大きくなります

小2が先取り学習をする場合

<1学年の飛び級>
・小3で学習する内容
→1年分の勉強量!

<2学年の飛び級>
・小3、小4で学習する内容
→2年分の勉強量!

<3学年の飛び級>
・小3、小4、小5で学習する内容
→3年分の勉強量!

塾がはじまれば、塾ですべきことがあります。
それに加えて先取り学習をすれば、勉強すべきことが多くなりすぎてパンクする可能性があります。
塾に通いはじめたら、時間の関係で1学年の飛び級が限界だと思います。

受験算数は教えるのが難しい!

受験算数は、数学とはちがう解きかたをします。
つぎのようなケースではない限り、教えるのは難しいと思います。

・中学受験の経験があって、教えかたを覚えている
・中学受験の経験がなくても、数学ができて、算数の教えかたを研究しようと思える

ましてや低年齢の子に高度な算数を教えるには、上記に加えて教えるスキルもないと無理だと思います。

「そんなことはない! 予習シリーズがあるじゃないか!」

このように思ったかたもいるかもしれません。
確かに予習シリーズは素晴らしいテキストですが、解説がクソです。

(解説が良くない例)
・すぐに公式
・数学的な解き方もある
・低年齢、算数が苦手な子には向かない教えかたもある(例:比だと「1」と置くので、計算が複雑になる)

解くスピードをあげるために、「いずれ」、公式を覚えさせることはあっても、はじめて学ぶときから公式はないわー、と思います。「根本」を教えないと、いずれ、ひっかかりますからね。

というわけで、公式を暗記させないと解けなさそうなもの、解説を読んでよくわからないものは飛ばすなどすれば、予習シリーズで受験算数を教えることはできますが、「どこを飛ばせばいいの?」などもあると思うので、やはり教えるのは難しいと思います。

ただ、予習シリーズの解説を階段でたとえるなら「5段飛ばし」。
それでも理解できる優秀児がいて、難関中の算数をすらすら解くようになるのでしょうから、これはあくまで、ふつうの子どもの話ということで。

大手塾に入塾するには調整が必要!

時間は有限です。
子どもにダイヤグラムを教えている時間に、ほかの子どもたちは計算を鍛えています。
塾通いを考えているのならば、ほかのデキる子どもたちが鍛えているところも、ある程度まで鍛えないといけないと思います。
たとえば、おそらく塾では、「計算は速くて当たり前」だと思うので、入塾する前に計算問題を解かせまくる、とかでしょうかね。
いちいち、そういう調整をしないといけないのがデメリットです。

中学受験でそこまでする必要はない!

中学受験の勉強は、子どものやる気や学習習慣次第ですが、「3年もあれば終わるんじゃないの?」と感じています。
つまり、たとえば「小3で入試問題を解けるようになったとして、意味あるの?」と思われているかもしれませんね。
わたしも、そう思います 笑
むしろ、学力のピークを考えると、低年齢で勉強を終わらせるのは、不利になる可能性さえあります。

【番外編】デメリットではないもの

つぎのように主張するかたたちがいますが、わたしは大嘘だと思います。

1.低年齢の受験算数は害! → 大嘘
2.親が関与すると、伸びしろがなくなる! → 大嘘

まずは、上記1。
ネットで、「低年齢には受験算数は害! パズル系・思考力系が良い」をよく見かけますが、腕が悪すぎる塾講師が言い出したのでしょうねー
それに騙された親が、ネットで記事にしているという感じでしょうか(親は悪くない!)。

こういうことを言う塾講師は、きっと、「植木算の×のパターンは+1とするんだ!」みたいに公式などの丸暗記で教えているのでしょうねー
そういうかたにとれば受験算数は害、…いや、そのかたが害ですな 笑

つぎに、上記2。
この手の主張をするかたたちって、非論理的で話が通じないので、相手にしたくはないのですが、一度だけ。

どうやって調査したのですかね?
サンプル数は?

半永久的に稼働するコバエ型のスパイカメラを1000台、膨大で複雑なデータを処理・解析できるAIを所有していて、人権を無視して、「親の関与がどのくらいあったのか」「どのような関与だったのか」「塾でどのように教わったのか」「友達は?」などを、子どもが0歳から17歳あたりまでの間、データを取って解析したうえでの話であれば、「ごめんなさい」と土下座します 笑

…このように書いても、「×さんの家の×ちゃんは×だったから!」「親の関与が良くないのは、当たり前!」「×人に聞き取り調査した結果だから!」みたいな妄言ばかり吐いて、理解できないんだろうなー

受験算数の先取り学習のデメリット(総評)

受験算数の先取り学習は、親に教えるスキルがないと難しいです。
そして、通塾後に先取り学習をすると、負担が大きくて破綻するリスクもあります。
中学受験の全体を考えると、過度な先取り学習は意味がないという可能性もあります。

受験算数の先取り学習は戦略の1つにすぎない!

受験算数の先取り学習について、いろいろと書いてきました。
わたしが受験算数の先取り学習を推奨しているように感じたかもしれませんが、それは誤解です。
受験算数の先取り学習は、あくまで中学受験の戦略の1つにすぎないと考えています。
先取り学習についてあまりに的外れな批判が多いので、客観的なメリットとデメリットを書いた次第です、

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