先取り学習の効果

「先取り学習は効果があるのか、それとも、ないのか」

昔から論争があります。
実際に先取り学習をしているものとして(※)、それに乗っかって先取り学習について考察してみました。
というわけで、目次です。
※進度については他のページをご覧になってください。


先取り学習に対する的外れの批判

先取り学習には、的外れの批判がたくさんあります。
そのうちの一部を紹介します。

「成長すればすぐに習得できる」は真っ赤なウソ

先取り学習に批判的なひとたちのなかには、つぎのように主張するひともいます。

「ものすごく時間をかけてようやく習得させたことも、成長してから教えればすぐに習得させることができる」

でも、これは真っ赤なウソです。
※教育者がこれを言っていれば、ご自身の腕に問題があるといっているようなものです。

なぜそう言い切れるのでしょうか。
それは、習得できるかどうかは年齢は関係ないためです。

まあ、御託は並べず、実際に勉強してこなかったおばさんに、消費税の計算方法を教えてみてください。
おばさんは「大人の脳」で、しかも「かんたんなこと」。
しかも、「成長してから教えればすぐに習得させることができる」わけですからね。
すぐに習得させることができますよね?

わたしは、ものすごく時間をかけないと習得させることはできないと思いますけどね。

ただ、実際に教えてみて、低年齢の子どもには「思考に独特な癖」があると思いました。ただ、それを知っていれば、中学生に教えるのとそれほど大きな差はありませんでした。

先取り学習は「深い学習ができない」というアホな主張

先取り学習は「深い学習ができない」と主張しているひとたちがいます。
先取り学習とふつうの進度での勉強とでは同じ内容を学習するのに、なぜ先取り学習だけ、深い学習ができないのか意味がわかりません。

「深い学習ができない」云々は、公文式の先取り学習のことではないでしょうか。
それならば、言わんとしていることはわかります。
で、この公文の先取り学習の話をどこかの素人が先取り学習の全般に当てはめてた結果、「先取り学習は深い学習ができない」という謎理論になったのではないか、と思います。

先取り学習すると、勉強が嫌いになる?

先取り学習したことがない、わたしは勉強大嫌いです。
先取り学習をしたことがない圧倒的多数のかたたちも、勉強大嫌いではないでしょうか。
先取り学習してもしなくても、勉強が嫌いになる子どもは嫌いになります。

先取り学習すれば、受験が終われば勉強しなくなる?

先取り学習したことがない、わたしは勉強大嫌いです。
世の中、先取り学習したことがないひとがたいはんですが、勉強嫌いが圧倒的多数です。

先取り学習をすると授業がつまらなくなる?

先ほどまでの的外れの批判とはちがって、「ありえるかも」とは思います。
しかし、こういうふうに主張するひとたちって、きっとものすごく勉強が好きだったにちがいありません。

学校の先生のつまらない授業でも面白く感じたわけですから。

わたしは学校の授業は退屈で、苦痛で仕方がありませんでしたし、そう思う人がたいはんではないでしょうか。
「どうせつまらない授業なのだから、先取り学習しても変わらないんじゃないの?」と思います。

ちなみに、ごく稀に面白い授業をする先生もいます。
そういう先生の授業は先取り学習をしていても面白いと思います。

先取り学習しても、どうせ追い抜かれる!

「先取り学習してもどうせ追い抜かれる! 意味はない!」と主張するかたもいますが、きっと文系なのでしょうね。
「比較」の仕方がわかっていないわけですから。

先取りの学習の効果を知りたいのならば、1人の子どもについて比較しないといけません。

先取り学習しても、意味はない!

先取り学習はよく「貯金」にたとえられます。

・先取り学習すれば「貯金」ができる
・大手塾は鬼のようなカリキュラム
・貯金は、その厳しさをすこし緩和するために使えたり、上位を維持するために使えたりする
・受験まで逃げ切れるかどうかは貯金の金額次第(たぶん)。

先取り学習する意味はありますよね。

それだけではありません。
親の言うことを聞く、かつ、時間がたっぷりある低年齢のうちに教育すれば、高学年で本格的なカリキュラムがはじまっても睡眠時間を削るなどをしなくてもよくなるとも推測できます。

先取り学習を否定するひとたちがアホな理由

先取り学習を否定するかたたちはアホだな、とよく思います。
なぜか?

理由1つ目。
前述した通り、比較の仕方がわかっていないためです。

<アホ>
・「Aくんは先取り学習していたけどうまくいかなかった。Bくん、先取り学習しているわ。先取り学習しても意味がないのに 笑」と主張

<ふつうのひと>
・先取り学習の効果を語りたいのであれば、「Bくんが先取り学習した場合」「Bくんが先取り学習しなかった場合」と比較しないといけないよな(先取り学習の効果をみるにあたって、能力値がちがう、AくんとBくんを比較するのは愚の骨頂)。が、これはできない。
・もしくは統計をとればいい。が、現代科学ではそれはできない
→つまり、先取り学習の効果はわからない

理由2つ目
非論理的なためです。

<アホ>
・「公文や算数塾で先取り学習したひとたちは、ことごとく失速している(←そういう事実はありませんが、仮に、の話)。『統計』とはいえないけど、『先取り学習は効果がない傾向がある』くらいは言ってもいいんじゃないの?」と主張

<ふつうのひと>
・それだけでは先取り学習を否定できないよね? ちなみに、こういうこと「も」あるから統計をとれないと思うんだけどな(一体、何を指標にするんだ?)。

…どういうことか?

日本人のごく一部のDQNがマナーを守らない様子を見て、「日本人はみんなマナーが悪い」と主張しているひとたちって、アホですよね。
ほかにも、バカッターの動画を見た外国人が、「日本人はみんなあんなことをするのか。日本人は愚かで低能」と言っていれば、「オマエがな」となるのではないでしょうか。



それと同じ。

仮に、「公文や算数塾で先取り学習したひとたちは、ことごとく失速している」であったとしても、先取り学習の効果を否定することはできません。
公文式や算数塾は先取り学習のごく一部に過ぎないのですから(そもそも公文式を先取り学習というのには違和感がありますが)。



もっというなら、「算数塾」も、算数塾Aがダメだからといって、算数塾、ましてや先取り学習の効果を否定できません。
教えかたもちがえば、カリキュラムもちがうわけですから。



以上は当たり前の話です。
しかし、高学歴でもこういうアホなことを言うひとたちがいるので、「学歴って何なのだろう?」と思います。「(たとえば)論理式は使いこなせても、自分の言動が非論理的だと気がつかない」わけですから。

先取り学習の効果の予測

単純なモデルです。
つぎの2つのケースを比較しました。

(a)先取り学習した場合
(b)先取り学習しなかった場合(小3か小4あたりから大手塾に通って中学受験の勉強をはじめた場合)




※「知識」とは「合格するのに必要な知識量」という意味ですが、適当です。

(イ)先取り学習をすると、総合問題を解く時間ができてすこし有利になる

まずは、グラフの(イ)。
先取り学習をすると、試験範囲の学習がはやく終わるだけに、入試問題(総合問題)にかける時間ができて、その分、すこし有利になるという予測です。
鉄緑会みたいな感じですね。

(ウ)先取り学習がうまくいかないのは、家庭環境、教育環境、学習内容に問題がある

つぎに、グラフの(ウ)。
大手塾で学習する内容を先取り学習したのに、極端に成績が下がるとは到底思えません(※)。
家庭環境、教育環境、先取り学習の学習内容に問題があるときのみ、(ウ)になるのではないか、と考えています。
(※)どこまで先取り学習したのかにもよります。大手塾で学習することすべて先取り学習したケースを想定しています。

(ア)先取り学習と天才は相関なし

先取り学習といえば、かならず「かつての神童たち。しかし、いまは、せいぜい、医者や官僚。落ちぶれたやつもいる。天才になれるわけではない」という話がでてきます。
でも、これって当たり前ですよね。

なぜなら、先取り学習とふつうの進度での学習、学習内容は同じですから。
同じ内容なのに学習効果が大きく変わるはずもありません。
すなわち、グラフの(ア)の可能性は低いのではないか、と思います。

では、なぜ「先取り学習すれば天才になれる」という誤解が生じたのでしょうか。
それはいくつかあると思います。

1つ目は、「天才は先取り学習してきた」。
天才は天才がゆえに、高進度。
「5歳で高校数学を解いていた」とかですかね。

しかし、高進度だからといって、かならずしも天才ではありません。
教えかた次第である程度の進度にできますから


2つ目は、「論点のズレ」。
神童の定義の問題であったりと論点がズレている話が多いです。長くなるので割愛しますが、勉強の内容がまるでわかっていないひとたちによる誤解が結構あります。

とはいえ、これにも科学的な根拠がありません。
(ア)になる可能性は否定しきれません。

逆に、脳にも、(その真偽はわかりませんが)「幼少のころに筋トレすると背がのびなくなる」と同じようなことがあるかもしれません。これはかなり恐れていますが、昔から「浜学園で飛び級」とかあるみたいなので、大丈夫かな、と思っています。

先取り学習は親次第

マラソンで考えてみましょう。
スタートする前に走り出すとどうなるでしょうか。
トップ集団になることができます。
しかし、走るのをやめると、後続の集団にどんどん追いつかれていきます。

それと同じです。
先取り学習、早期学習は、親がやめればそこで試合終了です。

というわけで、「幼稚園までに早期教育、先取り学習していたのに、小学生になると差はなくなる」という批判はあまりに的外れです。
小学生になるとその差がなくなるのは、単に親が教育するのをやめただけですから。

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