中学受験のトップ層の勉強時間

中学受験のトップ層のなかには、「あまり勉強させていない」「1日30分くらいしか勉強させていない」というかたたちがいます。
それは本当でしょうか。検証しています。

<目次>
1.勉強時間の長さではなく「質」が大切なのは大前提
2.偏差値からおおよその勉強時間は逆算できる
3.勉強時間を圧縮できるケースは限られている
4.トップ層は、なぜ勉強時間を正直に言わないのか?
5.「勉強の言葉の定義がちがう→勉強時間は短い」となっているのでは!?
6.教育虐待を防ぐためにも勉強時間は把握しよう


勉強時間の長さではなく「質」が大切なのは大前提

いくら勉強時間が長くても、ずっとぼーっとしていると意味はありません。
また、「問題を解けるようになったのか」「きちんと理解できたのか」などが重要なので、たとえ勉強している間、集中していたとしても、結局、「問題が解けなかった」「理解できなかった」などであれば、勉強の効果はあまりなかったと言えます。

量よりも質。
勉強の時間の長さに固執してもあまり意味はありません。

このページでは、このことは当たり前のこととしています。つまり、勉強の取り組みかたについては問題がない家庭を前提としています。

偏差値からおおよその勉強時間は逆算できる

塾には「4年生の7月に鶴亀算と四角形の面積、8月に三角形の面積」のようなカリキュラムがあります。なぜ、このようなカリキュラムを組めるのだと思いますか。
それは「このレベルの子どもに、これを習得させるにはおよそ何時間くらいかかる」を塾が把握しているためです。
もっといえば、たとえば「小4の上位クラスの子どもでも、授業時間内で鶴亀算のあらゆるタイプの問題を解けるようにするのは難しい。だから、鶴亀算の学習内容を分割して基本とやや難しい問題だけを小4で教えよう」という感じで、テキストも調整しています。

さて、模試ですが、前述の通り、塾は子どものレベルとどのような問題が解けるのかを把握していることもあって、基本的につぎのようにつくられます。

・小4の上位クラスの子どもは、テキストのこのレベルの問題まで、すらすら解ける
・上位クラスのこのくらいのレベルの子が偏差値60になるような問題構成にしよう。そのためにテキストの応用問題を×問入れて、あとは満点続出にならないように、この難問を入れよう

よって、つぎのような予測ができます。

・偏差値60を超えるには、テキストのこのレベルの問題まで、すらすら解けるようにする必要がある
・そのためには、×問解く必要がある。1問あたり×分で解いて、×問やりなおすとして×時間かかる。家庭学習で×時間は必要だな

というわけで、偏差値から、その子どもが1日あたりどのくらい勉強しているのかの目安がわかるわけですね。

もちろん、あくまで目安なので正確な逆算はできません。
ただ、少なくとも、「偏差値が高いのに『うちの子ども1日30分しか勉強しないの!』は嘘だな」「偏差値が高い=勉強時間が長い」などは、正確にわかります

勉強時間を圧縮できるケースは限られている

先ほど、偏差値からだいたいの勉強時間を推測できると書きましたし、普通は、この目安の時間を大幅に短くすることはできないと思います。
しかし、以下のケースは例外です。

・神童の場合
・親が斬新な方法(※)を編み出した場合
※斬新かどうかはわかりませんが、わたしの言う「禁じ手」はそれに含まれます。大した方法ではないので、ひょっとして同じような手法で教えていて本当に勉強時間が短い家庭もあるような気もします。

ただ、いずれもレアケースなので、今回の話からは除外して考える必要があると思います。

トップ層は、なぜ勉強時間を正直に言わないのか?

低学年からトップ層にいるブログを読んでいると、「1日30分しか勉強させていない」などと、まるで勉強させていないがことく書いているところもあります。
また、トップ層で難関中に合格させた親にも「低年齢の勉強には反対」と書くひとがいます。

しかし、前述の通り、神童や親が斬新な方法を編み出さない限り、「偏差値が高い=勉強時間は長い」は明白です。
なぜこのような嘘をつくのでしょうか。
考えられる理由は3つあると思います。

1.リアルな勉強時間を公開すると非難されるから隠している
2.競争相手を減らしたい、綺麗事を言いたいなどで、他人には違うことを言う
3.「勉強」という言葉の定義がちがう

上記1。
「小さい子どもに勉強ばかりさせて可哀想!」というかたたち、「教育虐待だ!」とまで言うかたたちがいます。
こういうひとたちとの余計なトラブルを避けるために、勉強時間を隠している可能性です。

ちなみに、なぜ、低年齢での勉強を非難するのでしょうか。
個人的には以下のようなことだと思っています。

・自分の子どもが勉強しなくて、嫉妬している
・自分自身が勉強嫌いで、みんながみんな自分と同じと思い込んでいる
子どもがうつ病を発症するまでの教育、すなわち、教育虐待を憂いている


上記2はそのままなので、上記3。
長くなるので下記にて説明します。

「勉強の言葉の定義がちがう→勉強時間は短い」となっているのでは!?

低学年から子どもに教育しているトップ層は、わたしには勉強としか思えないものもすべて「習い事」「教養」などとしていることがあります。

<わたしには勉強としか思えないことの例>
・公文式 → 習い事
・日常生活で数の概念や単位を教えたりする(算数) → 教養
・日常会話で、理社の知識を教える → 教養
・パズル、歴史のマンガなど → 教養

ほかにも周辺知識があれば理解がはやいですが、子どもが低年齢のうちから、親がいろいろな周辺知識を身につけさせているようです。
これも勉強の範ちゅうに入ると思います。

こういうものをすべてひっくるめて勉強時間にいれると、トップ層の勉強時間は膨大な時間になるのではないでしょうか。

結局、トップ層でいるためには、相応の勉強時間が必要だということです。
当たり前の話なのですが、ネットでは実情よりも少なく書かれることが多くてそこだけはネットの情報をうのみにしないほうがいいかもしれないな、と思って記事にした次第です。

教育虐待を防ぐためにも勉強時間は把握しよう

「トップ層は、もっと勉強させている!」

そう思うと、勉強時間がやたら長くなって、教育虐待につながることもあるかもしれません。
そこで、個人的には勉強時間を意識して「上限」を決めたほうがいいと思っています。
たとえば「1日1時間を絶対に超えない」みたいにする感じです。
ただ、子どもによって限界は異なるので、子どもの限界を把握しておく必要はあると思います。

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