小1と小3に理科のアクティブラーニング!

理科の勉強の一環で「公園、山などで、虫や植物を撮影。写真付のレポート」を書かせていましたが、子どもたちも成長したことですし、本格化させていくことにしました。
というわけで、息子は小3、娘は小1の時点でのアクティブラーニングです。


理科のアクティブラーニング。「観察」のつぎは「観察日記」

理科は興味がなければ、かなり苦労します。
子どもの興味心を育てることが大切だと思っています。
また、算数や国語とはちがって、理科は能動的な勉強にしやすいです。

ただ、子どもにはまったく知識がないので、ある日いきなり「自分で考えて勉強して」といっても何もできないため、まずは「観察」からはじめました。
別のページにある「ハイキングのときにスケッチブックを持参。写真を撮影して、写真を貼りつけた観察日記を書かせる」です。

その後、「観察日記」をはじめました。
わたし自身カブトムシやクワガタには興味がなかったのですが、息子の強い希望で採取方法などを調べて、カブトムシやクワガタとりにいくようになりました。
で、捕まえたカブトムシやクワガタを飼っていて、観察日記を書かせています。

「知識を詰め込んでからの観察」をはじめる

息子は小3、娘は小1です。
国語力もずいぶんついてきたので「知識を詰め込んでからの観察」をはじめることにしました。具体的には今の季節にあわせた「冬の生き物の観察」です。

1.理科のテキストで、知識を軽く詰め込む
2.野外にて、親主導で観察

上記1。
理科のテキストの「冬の生き物」をザッと説明して、覚えるものを軽く暗記させました。

上記2。
いきなり子ども主導で観察できればいいのですが、まだまだそのようにはできません。
そこで、野外に出て、親主導で公園などで見かける植物などを説明していきました。

野外にて子どもたちに説明したこと(一部)

まずは、アジサイの冬芽。
鱗片がなく、複数の小さな葉で覆われているそうです。



ハルジオンかヒメジョオン。
ロゼットの代表格ですね。



ナズナ(ぺんぺん草)。
こちらもロゼットの代表格です。冬でも、花が咲きます。



ついでに単子葉類の葉っぱを見せました。見せるまでもないのですが、知識を詰め込んだあとですしね。



モクレンの冬芽。
鱗片が産毛で覆われています。



カエデの種子。
小さなころに遊びましたよねー



カラスウリ。 塊根が特徴の植物です。 ちなみに、テキストでは「動物に食べられて種が運ばれる」と書かれていましたが、自然では売れ残っていました。ググると不味くて鳥も食べないそうです。



ジャノヒゲ。
こちらも塊根が特徴の植物です。



別のところにもジャノヒゲがあって、こちらには青い実がついていました。



ススキと思っていたものは、実は荻で、ススキとはちがうそうです。
※写真は小さくでわかりにくいですが、右側のもふもふしたものが萩、左側の竹ぼうきみたいなものがススキ。



センダングサ。
種子が動物などにくっついて生息域を広げます。
ちなみに、草むらに入るとこれが足にビッシリつくことがあります。取るのが大変です。



イラガの卵。
「卵で冬を越す虫」としてテキストで紹介されていました。



マイマイガの卵。
これは試験に出るかどうかはわかりませんが、よく見かけます。



「知識を詰め込んでからの観察」の後の観察日記

小1の娘と小3の息子の観察日記です。小1の娘はもう一枚書いていました。
※左が娘、右が息子。



国語力などを高めるアクティブラーニング!

遊びでクワガタの幼虫を探しています。
このとき、つぎの力を鍛えようと思いました。

・論理的思考力
・記述力
・要約力
・ネット検索のスキル

なぜそう思ったのでしょうか。

論理的思考力、記述力、要約力を鍛えようと思ったキッカケ

大人にも「主観と客観を区別できていない」「何を言っているのか、何を書いているのかわからない」「意図が理解できない」ひとたちがいます。
そういう大人にはなってほしくないので、常日頃から受験とは関係なく「論理的思考力」「国語の記述力・要約力」を鍛えたいと思っています。

ネット検索のスキルを鍛えようと思ったキッカケ

小3の息子、小学校にて「キーボード入力」と「ネット検索」を学習しているようで、家でもしたいと言っていました。
しかし、闇雲に検索させても上達しません。
「これをしたい」「これをしないといけない」が必要です。
そこで、クワガタの幼虫について調べてもらおうと思い立ちました。

具体的な方法

つぎのことを自分でさせようと思いました。

1.ネットで情報収集
クワガタの幼虫がどこにいるのかを、ネットで調べさせました。調べたものはルーズリーフに書かせました。な検索でてきたページにある文章をそのまま書き写させました。

2.上記1をもとに予想
上記1の文章を「予想」として、まとめてもらいました

3.実際に足を運ぶ
現地では率先して動いてもらいました。

4.うまくいかなかった理由を検証。改善する 帰宅後、幼虫はどのようなところにいたのか、予測は当たっていたのかなどを検証、改善点も自分の言葉で書かせました。

5.上記1へ。あとは繰り返し。

下の子は上の子の真似をしたがるもの。 小1の娘もやりたいというので、ネットで情報収集以外のことをさせました。

小3の息子のレポート

小3の息子のレポートです。予想はネットにあった文章をまとめたものです。あと、妻との会話で知ったことも書いています。また写真はわたしが用意して「この写真を誰かに説明する感じで書いて」とだけ言って、あとは好きに書かせました。

(予想)クワガタの幼虫がいるところは、オオクワガタだったらクヌギ、コナラ、ブナ、エノキなどの木だ。あとその広葉樹の立ち枯れ、倒木(たおれた木)、切り株(切られている木)に生息する。オオクワガタのメスはカワラダケやウスバタケなどの白色腐朽菌(木を白く腐らせる菌)によって白枯れしたところに卵を産む。

(結果)幼虫はどのようなところにいたか?
ぼくは4匹のコクワガタを見つけました。どこにいたかというと、太く穴のあいている、ぼろぼろの老木です。あとは草むらにあってハサミムシ(腹の先にハサミのようなものがある黒っぽい虫)が多くいるところにいました。それで食痕(幼虫などの食べかす)が多くあるところを探して見つけました。

(改善)予想と同じだったのですが、ぼくはみつけるのが遅いので、あとどのような手がかりを見つければいいのか考えたいと思いました。



これがくさった朽ち木です。くさっているので、幼虫もやわらかいと思って好む場所です。


朽ち木の中からでてきたコクワガタの幼虫です。コクワ(コクワガタの幼虫)の頭幅は4〜5oぐらいで体長(のばしたとき)は、だいたい2.8p(2p8o)です。頭の色はうすオレンジで足は6本でイモムシのようにあるくのでなく、足で動かし体を動かします。きばはまっすぐになっており、これを「大あご」といいます。これで木をかじって食べています。幼虫は目がないので前が見えません。でも、「解角(※誤字)」といって人間でいうと鼻の役わりをしているにおいをかぐところです。これで前になにがあるのか分かります。この写真でいうと2令(幼虫で2pくらいの)です。



この木の中から出てきた幼虫です。これもコクワガタの幼虫です。この幼虫は1令です。この木はクヌギです。幼虫が好む場所はクヌギ、エノキ、ナラ、ブナの木です。なので、クヌギをほってみました。この幼虫の周りにあるもしゃもしゃは食痕です。この木はやわらかいので幼虫がすんでいると思いました。この幼虫は5o〜1pくらいです。よくみたら幼虫は体の部分はすけてみえるので、まだ食べたばかりなのかと思いました。

小1の娘のレポート

娘はネット検索していないので、すべて自分で考えた文章です。あと、妻との会話で知ったことも書いています。聞き耳を立てていて、息子と妻もしくはわたしとの会話をもとにして書いているものもあります。写真はわたしが用意して「この写真を誰かに説明する感じで書いて」とだけ言って、あとは好きに書かせました。
ちなみに、小学校の悪影響で習った漢字しか書こうとしなかったので、「漢字を書いて。書かないとバカになるよ」と教えました。

(よそう)人があまり手いれをしてないところに おちている〇のマークがある、ふるくて やわらかい木にいそう。その木が 大きかったら いっぱい見つけられるかもしれない。つるつるした、もしゃもしゃがある白っぽい しょっこんがある、木のちかくにあるコクワガタのさんらんマーク(〇)があって、ふるくて、やわらかい木にいっぱいいそう。そのちかくにクヌギとかどんぐりのみがなる木があったら、ぜったい大きいやつがいる。大クワガタは、かわらたけという白いきのこが大好きである(←息子とわたしの会話を聞いていた模様 笑)。

(今日すること)公園の奥の方に行って、〇のマークがいっぱいある木を、まずは探して、あったら古くてやわらかい木かたしかめて、やわらかくなかったら、そこにはいないから探さない。やわらかくて古かったら、あたらしい しょっこんがある木か中の方をみる。あたらしい しょっこんだったら、そこをさがす。

(結果)今日、〇(コクワの産卵マーク)がたくさんある木でなくても、あながたくさんあいていて、古くてやわらかい木にいるとわかった。カミキリ虫のよう虫がいる木にもたくさんいた。お母さんがあながある、古くてやわらかいクヌギをさがしたらいた。公園をさん歩していると中に大きい古くてやわらかくて穴がたくさんあいている木が日当たりの悪い場所に落ちていた。だから、お父さんがそこをさがしたら、たくさんいた。その木は草にうもれていた。わたしは日当たりの悪い場所におちていて、草にうもれている木も良いとわかった。そして、なめくじが今日いたから、お母さんが「なめくじがいるってことは、しっけがあるってことだよ」と言ったので、わたしはなめくじがいて、しっけがあるということは大切だとわかった。



この まるでかこっている木は くち木と言います。くち木はやわらかくて古い木だから、幼虫が大好な(※誤字)場所です。くち木とは、くさった木です。中に、まっすぐでもしゃもしゃしている道があります。その道は、しょっこんといいます。そして、くち木はじ面におちています。



このまるでかこっている、いも虫のようなよう虫は、クワガタのよう虫です。カブト虫のよう虫とよくにていますが、カブト虫は土を食べるため、土の中にいて、クワガタのよう虫は、木のくずも食べるので、木の中にいます。そして、顔の色もちがいます。クワガタのよう虫は、オレンジですが、カブト虫のよう虫はこい赤です。1れい、2れい、3れいの三つにわかれていて、このクワがたのよう虫は2れいです。手ざわりはぷにぷにです。



この虫は、クワガタのよう虫です。1れいの時は、大きさは4.5oのほんのわずかしかありません。3れいになると大きいやつだと3.7mmくらいになります。このクワガタのよう虫は、くさった木(くち木)にいます。たおれている木や立ちかれ(たったまま枯れてしまった木)などにいる事もあります。このよう虫がいた木はクヌギという木です。さくらの木などを探しても、このよう虫はあまり見つけられないと思います。このクヌギは、日当たりの悪いところに落ちていました。そして、草にうもれていました。さがしてみると、たくさん、いつもより大く(※誤字)みつかったので、草にうもれていて日当たりの悪い場所におちている木もさがすとたくさんいるとわかった。

このレポート、2人とも喜々として書いていました。しかも、長文。なぜでしょうか。

なぜ喜々として長文のレポートを書くのか?

つぎの3つのことで、喜々として長文のレポートを書いたようです。

・遊び
クワガタの幼虫探しという遊びがベースなので楽しいようです。

・刷り込み
2人とも長文ですが、これは2年ほどの間、「長文を書くやつ=スゴイやつ」と刷り込んできたためです。端的にいえば、洗脳ですね 笑 はじめは「量」、国語力があがったときを見計らって「質」にする作戦です。

・受験国語の賜物
かなり前にレポートを書かせていました。そのころに比べると、2人とも、ずいぶん文章が上達したと思います。これは詰め込み教育と揶揄されている受験国語の問題集を解かせているためです。

ただ、まだまだチグハグしたものなので(小1と小3ですからね!)、今後もこういう機会を作ることで、「論理的思考力」「国語の記述力」「要約力」「ネット検索のスキル」を鍛えたいと思っています。

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